大原孝治の経営哲学が西友を救う

小売業界で世界最大手とされている米ウォルマートが、日本のスーパー西友の事業を売却しようとしており、それに大原孝治氏が興味を示しています。大原孝治氏は、日本の有名なディスカウントストアであるドン・キホーテを経営している社長ですが、同氏が西友の買収に関心を示すのには、立地の良さがあるようです。西友の業績がいまひとつ良くないのですが、立地の良い場所に店舗を置いていることが多く、上手に経営すれば必ず収益を改善させることができると踏んでいるのでしょう。しかし、米ウォルマートのような世界最大手の小売り業者がやっても上手くいかなかったものを収益改善していくことなど可能なのか、疑問に感じる方も少なくありません。

ただ、大原孝治が経営するドンキホーテグループは、米ウォルマートよりも上手くやるのではないかという見方もあります。米ウォルマートが西友の経営に乗り出し失敗した背景には、顧客の心を掴みきれていなかったとする指摘がありますが、おそらくそれは的を射ているでしょう。西友は安売りを掲げてCMなどを盛んに打ったりしていましたが、実際はそんなに安くなかったり、お客が本当に欲しい商品は高かったりすることが多かったとされています。これではお客は騙されたような気がして次第に寄り付かなくなるでしょう。一方の大原孝治氏が率いるドンキホーテグループは、徹底したお客さん第一主義を貫いているのが特徴で、他店の価格調査なども徹底しており、お客の本当に求めるサービスを展開するので、これを西友の好立地店舗でやれば当たる可能性は十分あります。